第1090回 例会 2024年5月22日(水)
更新日:2024/05/22
第1090回 例会
ビジター:おみえになりません
ゲスト : (有)キャップス取締役主席講師 服部千様
本日の卓話担当:古居一雄君
1.点鐘
2.ロータリーソング斉唱(第#週)
3.平野勝則会長 挨拶
皆さん、こんにちは。
今日は素晴らしいお知らせがございます。
メンバーの久田君の所属している野球部が、なんと全国大会で優勝しました。
これも監督のリーダーシップのおかげでしょう。
本日のゲストは、有限会社キャップス取締役主席講師の服部千代様でございます。何度も例会に来ていただきありがとうございます。
スピーチの先生の前で下手な挨拶申し訳ないです。
先週のポリオ撲滅の一環として開催されましたRFFに参加していただきました皆様、本当にありがとうございました。
また協賛していただきましたメンバーの方、本当にありがとうございました。
RFFのホームページに協賛一覧に載っておりますので、また一度目を通してください。
また、6月9日合唱体験の修了発表コンサートがございます。
三浦君を中心に一生懸命準備をしていただいています。
皆様、動員と当日の仕事のご協力をよろしくお願いします。
4.食事 (会長)
5.荒木芳紀幹事 報告
(1)本日の臨時理事会開催について
(2)本日例会終了後25周年実行委員会開催について
(3)次週12時より定例理事会開催について
(4)会員台帳提出について
(5)アンケート調査の提出状況について
7.委員会報告
(1)出席委員会 出席報告 (出席委員会)
会員数 63名
出席義務者数 32名
本日の出席者数 54名
出席率 94.7%
先々回の修正出席率 100%
例会を欠席される方は、なるべくメーキャップをよろしくお願いいたします。
【服部先生プロフィール】
・フリーアナウンサーとしていくつかの放送局の番組を担当
・各地のロータリークラブ、ライオンズクラブ、青年会議所の式典の司会
・万博を初めとするイベント等の司会
・パネルディスカッションのコーディネーター等を多数経験
・言葉コミュニケーション絶対伝達力、営業力アップ、コミュニケーション力アップ、交渉力アップ、クレーム対応、リーダーシップ保守、ホスピタリティ接遇する他多岐にわたり研修講演を行う
・2021年RI第2760地区の研修協議会にて司会を務める
【昭和の叱り方と令和の叱り方の違い】
叱れない職場、叱らない上司や先輩が非常に増えている時代でございます。
「不適切にもほどがある」というドラマをご覧になった方はいらっしゃいますか。
脚本が宮藤官九郎さん、そして主演が阿部サダヲさんでございました。
主演の阿部サダヲさんは昭和時代の高校の体育教師で野球部の顧問です。
その主役が昭和時代からいきなり令和時代にタイムスリップをしてしまいます。
そこから昭和と令和の違いをあらゆる角度から描いていくわけでございます。
すごくコミカルに描かれていて面白かったです。
例えば大きく変わりましたことといえば、環境も変わりました。
描かれていた中でいきますと禁煙のスペースもすごく増えました。
昭和時代はバスの中でもタバコが吸えた時代でした。
また、コミュニケーションの取り方もツールの変化に伴って大きく変わりました。
そしてコミュニケーションが変わるとともに叱り方も大きく変わってまいりました。
その冒頭のシーンですが、阿部サダヲさんは体育教師であり野球部の顧問なので部活のシーンから始まります。
部活で叱っているのです。
声を荒げてノックをしています。
エラーをすると連帯責任だということで、グランドをうさぎ跳びで1周というわけです。
うさぎ跳びは、膝を痛めたり腰を痛めたり疲労骨折をするということで禁止をされていますが、あの時代は毎日のようにうさぎ跳びをしておりました。
水は飲むなと言われました。
今は脱水症状が起こるから水を飲めと言われます。
そして阿部サダヲさんの叱り方には熱い愛情があるのです。
部員のことを考えて叱っています。
部員の成長、活躍、健康、体のことを思って熱く叱るわけでございます。
そして体罰をします。
当時は体罰と思っていませんでしたが、今そんなことしたら大変でございます。
叱れない時代でございます。
最近、私が叱れないという話を聞いた場面を二つ挙げてお話をいたします。
〇事例1.
CS推進(お客様顧客満足度向上)のリーダーが集まった研修にて
内容:導くことができない部下を導くこと、叱ることがすごく難しい
質問:部下を叱っているか
回答:叱っていると回答したのは1割未満だった
9割の人の懸念したこと:パワハラ、セクハラと言われるのではないか
言葉が伝わらないかもしれない
空気を悪くするかもしれない
1割の人はどうだったか:叱りはしたものの、9割の人と同様パワハラになるのではと思い、結果回りくどい言い方になったため、伝わらなかった
〇事例2.
内容:新入社員数5名の企業に「叱ってもらっているか」と質問した
回答:全員が家庭でも学校でも叱られたことが無い
経過:研修の1カ月後「叱ってもらいましたか」と質問したところ、その5人が目をキラキラさせ「叱ってもらいました。嬉しかったです。叱ってくれた先輩や上司が今の私の目標です。あんなふうになりたいのです。」と答えた
【叱ってほしい。でも、どうしたらいい?】
〇叱れない時代背景
ブラック企業という言葉が流行したのが2013年です。
その2年後に若者雇用促進法が施行されました。
採用活動事業を行うときに残業時間などを公開することなどが提示されました。
その4年後働き方改革関連法施行でございます。
各企業が人事制度を整えました。
その翌年にパワハラ防止法です。
2020年コロナでリモートワークが浸透いたしましてコミュニケーションを図れなくなりました。
その結果が叱る場というのもなくなるわけでございます。
そういった時代背景の中で叱れなくなった、叱らなくていいのかといいますと違います。
叱ってほしいのです。なぜなら終身雇用もずれました。
転職を繰り返していく中で求められるのは自らのスキルです。
ともなっていないと転職をしてもどんどん落ちていくという人生が待っている。
成長したい、自分の力をつけたい、スキルアップしたいという新入社員がすごく多いです。
従ってぬるい職場ですと不安になる。
このままだと他で通用しなくなるのではないかと考えるそうです。
〇ポイント「働きやすさは整えやすさ」
働きやすさを整えたら今度は働きがいを作ってやる必要があるということです。
制度を整え環境を整えてというのは楽ですが、働きがいは1人1人違います。
どこに働きがいを感じるかというやり取りの中で新入社員世代は、人に喜んでもらうことって言うのです。
例えば、「上司や先輩に喜んでもらいました。認めてもらえるのがすごく嬉しい。」という声をよく聞きます。
合わせてお客様に喜んでもらえるということを非常に働きがいとして挙げる新入社員世代が多いです。
もう一つが、成長ができるというところが働きがいの大きなポイントでございます。
新入社員の離職率は3割を超えています。
業界によって異なりますが主にサービス業で5割以上が新入社員の時代に離職をしていく時代です。
これを食い止めるためにはどうしたらいいのか、離職する理由で1番多いのは「人間関係が悪い」。
信頼関係が結べていたら、離職をしないで済む新入社員がたくさんいるわけでございます。
あんな上司や先輩になりたいと思ってもらえるような先輩上司との人間関係が構築されていれば離職率は減るはずです。どうしたらいいのかというと、「愛」ですよ。
阿部サダヲさんのような愛を持って相手のために部下の成長や活躍を持って叱ることのできる上司や先輩を育てることが大切です。
叱ることが怖くなっています。
どう叱ったらいいかわからないのです。
叱ることにもテクニックがあります。
これをまず教えてあげることがすごく大切な世の中になってきています。
では、叱ると怒るってどう違うかというお話をいたします。
叱る→相手のためを思って相手の成長や活躍のためにアドバイスをすること。
怒る→自分の感情を爆発させること。相手のためではなく自分のため。
【令和の叱り方4つのポイント】
(1) アドバイスしたいことに対しての現在の事実を具体的にいう
(2) 愛メッセージ、自分の気持ち、悔しいとか悲しいとか自分の気持ちを言う
(3) 相手に望む変化、こうなってほしいという変化を具体的に話す
(4) その相手がやりますと言ってくれたら、それに対しての感謝の気持ち、嬉しい、楽しみにしている、期待しているという愛メッセージ
この4段階の前に実は準備が必要です。その準備は二つあります。
(1) 戦略を練ることです。相手を叱るアドバイスをする。成長活躍をしてもらうためのアドバイスの戦略を練ることが大事です。相手にどうなってほしいと考えているのか。具体例としてどう導くのか、アドバイスをするのかという戦略を練る。突発的に叱ったらいけません。ちゃんと相手のために戦略を立てて相手に理解し納得をさせることができ、行動まで持っていけるだけの戦略を持って叱ることが必要です。
(2) 場を作る。その中でも3つあります。
1.時
まず時間いきなり時間を取ってくれ、何分かもわからずに叱り始めるのはその子の仕事の邪魔をしてしまいます。今から話をしたいから10分時間をくれるか、もしくは30分の時間が欲しい、まずは提示をしてください。
2.場所
一対一で話ができる場所を確保してください。人前でやっつけのようについでに叱るというのは逆効果になってしまいます。面と向かって向き合って叱ってください。
3.空気
何を言っているかというと相手と自分との空気です。相手と自分の信頼関係はそれぞれ違います。社歴が長い社員だと信頼関係ができておりますし、相手が何を働きがいに感じているのか、どんな課題があるかいうところもわかった上で叱ることになります。しかし社歴の浅い新入社員ですと信頼関係はできていません。相手のこともよくわかっていません。相手が心を開いてくれるための言葉がけが必要になってきます。そこも戦略の中に入れて考えてほしいです。
この3つを整えていざ本番4段階でございます。
人間関係を良好にして風通しのいい環境が整えば離職率減ると考えています。そのために何かこの時間が役に立てたら幸いでございます。また今困っていることがありましたら、この例会終了後お話してください。何らかの答えが出せればいいなと考えています。もし私の中にまだ答えがない状態でございましたら宿題にさせてください。