第952回 例会 2020年9月9日(水)
更新日:2020/09/09
第952回 例会
ゲスト:益田興産(株)代表取締役社長 大畑 悦治様
大見工業(株)島根益田工場管理部参与 堀江 勝幸様
本日の卓話担当:社会奉仕委員会
1.点鐘
3.柵木政美会長 挨拶
三河安城ロータリークラブの皆さん今日は
本日お話ししますのは、2020年6月11日 トヨタ自動車の株主総会で、質疑応答に豊田章男社長が
「突然ですが、ロバと老夫婦の話です。」と述べられた話をご紹介します。
この中には、株主総会での豊田社長の話を直接聞かれた方もお見えかもしれませんが、ご存じない方にご紹介したいと思います。
2021年5月 トヨタ自動車2020年3月決算が発表されました。
売上:29兆9000億円-3,800億円(-2%)
営業利益:2兆4000億円-1,600億円(-6%)
2021年3月の決算見通しも報告されました。
営業利益:5,000億円 前年比80%減
【質 問】
2021年決算は5000億円の黒字見通しを発表したが、その信頼度は?
そして、営業利益8割減とマスコミ報道されたことに対する想いは?
【豊田社長答弁】
自動車産業は75%を部品メーカーさんにお世話になっています。
ですから我々が計画を出さないと、多くの皆さんが「いったいどうすればいいのか?」と不安になります。
よって一つの基準を出したという事であります。
来期のあくまでも基準であり、これは最低守らなくてはいけない基準だと考えて発表しました。
リーマンショックの時は、売上が-15%の時4600億円の赤字でした。
その後、みんなの努力で損益分岐点を下げ、-20%の減収を基準にしたにもかかわらず。
こうして5000億円の黒字予測を報告できたことは、皆様のご支援の賜物と考えています。
マスコミの報道に関してですが、決算発表をした後の記者会見では、
「よく予測を出しましたね。」とか「その勇気に感動しました。」とか言われましたが、翌日になると「トヨタさん大丈夫?」「本当に大丈夫なの?」
と言われ、マスコミの報道の仕方に正直悲しくなりました。
突然ですが「ロバを連れている老夫婦」の話をいたします。
ロバを連れながら夫婦二人が一緒に歩いているとこう言われます。
「ロバが居るのになぜ乗らないのか?」
ご主人がロバに乗って奥様が歩いていると
「いばった旦那だ!」
と言われる。
奥様がロバに乗りご主人が歩いていると
「たぶんあの旦那は、奥さんに頭が上がらないんだ!」
と言われ、夫婦揃ってロバに乗っていると
「ロバがかわいそうだ!」
と言われる。
要するに言論の自由の名のもとに、何をやっても批判をされるという事だと思います。
最近のマスメディアを見ていますと「何がニュースなのかは、自分たちマスメディアが決める!」という傲慢(ごうまん)さを感じます。
情報によって人を傷つけることもできれば、また元気にする事もできる。
大切なことは、その情報を伝える事によって何を実現したいのか、どんな国を作りたいのかという事だと思います。
決算発表であのような数字を出したのは、皆様に少しでも元気になっていただきたい。
トヨタというのは、
「皆様に幸せを量産する会社であると思っていただきたい。」
そう思ったからであります。
そして、豊田章男社長はこうも述べています。
「偏向報道しかしないマスコミはもういらない!」とはっきり言われました。
最初から結論とストーリーを決めて、それを描くためのインタビューをし、その一部だけを切り貼りして報道する、マスメディアのやり方に失望したのだと思います。
現在、トヨタは独自に「トヨタイムズ」というネットメディアを開設して情報発信をしています。俳優の香川照之と豊田章男社長が、一緒に車に乗っているCMを見たことがあると思います。
トヨタイムズの記事は「文章や内容のレベルも高く分かりやすい、誠実で嘘や利益誘導の内容は皆無です。」
トヨタイムズをマスメディアはこう批判しています。
「企業が自ら出す報道は、自分たちの企業のPRだからそのままに受け取れない」
「自分たちマスメディアこそが、第三者の目線で企業を監視しなければならない」
と言っています。
その発想こそがマスメディアの思い上がりだと思います。
企業が自ら発信した情報に少しの嘘や偽りがあったなら、それが露見した時、企業は決定的なダメージを受ける事になるからです。企業はそんな浅はかではありません。マスメディアはそこを理解できていない、企業と経営者をそして視聴者を甘く見ています。
この豊田章夫社長の「ロバを連れた老夫婦」の例え話からも、既存のマスメディアの衰退は避けられないと感じました。
これからも、トヨタイムズの情報発信に注目していきたいと思います。
5.水谷 存幹事 報告
(1)本日例会終了後、第1回指名委員会を行います。関係の方はご出席お願いします。 於花屋前ラウンジ
(2)8月19日(水)の例会卓話時に配布する予定でした資料をお配りさせて頂きました。
(3)他クラブの例会変更を事務局にお問い合わせの上、メーキャップをお願い致します。
わたくし益田興産株式会社代表取締役の大畑悦治と申します。
この度は三河安城ロータリークラブ例会に呼んで下さり誠にありがとうございます。
ここに自分が立って居るのも、大見工業様が三河の地から益田市を選択して工場進出して下さってからのご縁と言うことで誠に感慨深いものがあります。
まずは関係者の方々に改めて当時からの縁と恩を感謝するとともに、ここでお話をさせて頂く御礼を申し上げさせて頂ければ幸いです。
さて本日は配布させて頂いた島根県益田市における萩・石見空港ミツバチプロジェクトと呼ばれる、「空港はちみつ」による街づくりと言うものを紹介させて頂ければと思って居ます。
まずは島根県益田市に石見空港がうぶ声を上げたのは平成5年であり、その開港から23年と言う年月を経て、平成28年4月24日に萩・石見空港プロジェクトが誕生しましたが当時でメンバーは7名によりスタートを切ったと言う記憶がございます。
その中には(株)銀座ミツバチ田中淳夫様を始めとして、ANA総研小川元副社長、NPO法人nina神石高原養蜂指導者2名、石見空港ターミナルビル(株)本橋春彦元代表取締役、益田市役所堀江勝幸元産業経済部長、そして益田興産(株)代表取締役の私こと大畑悦治が名を連ねて居ました。
空港養蜂所設置の主な目的をここで紹介させて下さい。
ひとつは普段使用されて居ない空港敷地の有効活用と言う視点ですが、そもそもこの立地は西中国山地の自然林に加え、清流高津川の恵みもあり、高台に位置すると言う点で養蜂に関しては恵まれたロケーションでした。
そこで採取したはちみつを地域の特産品としてそれを使った地域ブランドの確立が出来ないか?と考えた訳です。
そこで商品力と話題性を活かし、空港の利用促進に繋げれないか?とこちらは考えた訳です。
そしてひいては空港養蜂所で採れたはちみつを使った加工品を販売する地域産業と連携し、最終的には地域産業と連携して地域活性化を目指すと言う全体のスキームでした。
今、スクリーンで映っていますが空港養蜂所と空港ビルとの位置関係を示します。
見ての通り空港ビルを挟んでビーガーデンと呼ばれる第一ヤードと第二ヤードが設置されている様子がお分かり頂けるでしょうか?
見ての通り萩・石見空滑走路の傍らにビーガーデンを設置して居ますが、ここなどアジア初の空港養蜂場と言う扱いとなっています。
映って居る写真についてですがまずはスタートの2016年当時のものですが、この時点で登録作業メンバーは14名であり、追って2017年にフェンスが見ての通り完成して居ます。
世界に目を移すと実はあちこちで空港養蜂場と言うものが盛んであり、ドイツのハンブルグ、アメリカのシアトルタコマ、その他プラハなどで展開されていますが詳しくは図表をご覧になってくださいませ。
具体的な作業ですが、週に一度の内検で巣箱内の状態を確認致します。
その中には西洋ミツバチと言う種類の蜂が1箱に約2万匹棲息することになり、具体的には働き蜂と呼ばれる雌の蜂と雄の蜂、そして女王蜂と言う蜂が棲んで居ます。
養蜂家の仕事としては3月から8月頃までに至るシーズン中については、週に一回巣箱内の様子を観察し、女王蜂の有無や産卵の状態を確認します。
他にも分蜂対策と言われるものや、ダニやスムシ、病気の予防にも気を配りますす、スズメバチや鳥などの天敵から守る事も大切であり、その為にフェンスや電気柵等を設置して害獣対策なども行って居ます。
後は採蜜と呼ばれる作業ですが、蜂の増群を目指すことがはちみつの増産に繋がる訳ですからそこに配慮をして育児箱と貯蜜箱を分けたりもし、他にも蜜蓋の確認なども品質管理上とても大切な工程となります。
また9月から翌年の2月頃に至るオフシーズンについては越冬準備と言う事で、寒さ対策、巣箱消毒、道具管理などを丹念に実施して行くこととなります。
また空港はちみつに取って重要である所謂「蜜源」となり花々を紹介させて下さい。
まずは写真の様にニセアカシア、菜の花、ミカン、ツツヂ、ハゼ、クリなどが挙げられます。
また図を見て頂くと空港養蜂場の年間採取量の推移を示していますが、2018年が突出して居ますが、それを除いても概ね順調に収穫量が増加傾向にある事が分かって頂けるかと思います。
また2017年第3回ハニー・オブ・ザ・イヤーダブル受賞と言う栄冠を手にして居ますが、これは年に一度開催される銀座はちみつフェスタに参加してのことで、最優秀賞と来場者特別賞の初のダブル受賞と言うものになりますが、補足で言えば百花としても初の受賞と言う快挙でした。
次にメディアに対しての掲載など広報活動に力を入れて居ますが、その事例の紹介もさせて下さい。
2019年度ですと中日新聞、産経新聞、毎日新聞デジタル、徳島新聞などの掲載されており、雑誌では料理通信、アロマトピアなどに載りました。
テレビではABC朝日放送、日本テレビ、TBSテレビ、NHK松江放送局と広島放送局などでそれぞれ放映されて居ます。
2020年度ですと新聞では山陰中央日報、雑誌では月刊「石垣」、PC情報サイトでは出雲テラスにそれぞれ掲載されて居ます。
またテレビでは日本テレビに加えひとまろビジョン他で放映されて居ます。
話題をはちみつの健康効果に移しましょう。
列挙しますが、口腔内環境改善、腸内環境改善、美肌効果に繋がるコラーゲン生成、睡眠の質向上、創傷治療や皮膚再生、味覚嗅覚の正常化、血糖値や血圧の安定、免疫機能アップなどが挙げられ極めて広範囲に渡って居ることがお分かりになるかと思います。
ちなみに2020年8月にはオックスフォード大学の研究結果として、せきや風邪の治療には市販薬よりもはちみつの方が有効である可能性があることなど報告を受けています。
そして今では島根県の地元企業により「空港はちみつ」を使った加工品が生み出されており、例として中浦食品に依るタルト、ラスク、ミルフィーユ、ラングドシャやその他ジェラート、マドレーヌ、カステラ」など、そして石見麦酒なども注目を浴びて居る所です。
その他「空港はちみつ」を使った商品を紹介させて下さい。
見ての通りですが、ガラス瓶や便利ボトルに詰めて販売しております、そらはちスティックと名付けて日本災害食の認定も受けている次第です。
またはちみつ酢などと言うものも考案され、このさらなる展開は今後も止まることは無いと思って居ます。
最後となりますが「高津川」と言う映画も2021年主要都市にて全国ロードショー予定となりましたが、その中で空港養蜂所のシーンも入って居ますので是非ともご覧になって下さいませ。
以上、このように丁寧に育てて来たはちみつと言うモノをここまで空港の歴史と歩調を合せる様にして苦労を重ねて育ててまいりました。
三河安城ロータリークラブの皆さま、本日はご清聴ありがとうございました。
皆さまの益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
9.閉会 (会場委員会)
10.点鐘
今後の予定
9月16日(水)例会(第953回)
卓話担当:渡邊真一君
9月23日(水)例会休会
定款第7条第1節
9月24日(木)第1回三河安城RCゴルフコンペ 於新南愛知カントリー倶楽部美浜コース
9月30日(水)例会(第954回)
卓話担当:古居一雄君
○2020 〜2021年度 第3回定例理事会
10月3日(土)
秋の会員家族社会見学及び懇親会
10月7日(水)例会(第955回)
クラブフォーラム
10月14日(水)例会休会
定款第7条第1節
10月21日(水)例会休会
定款第7条第1節
10月28日(水)例会(第956回)
卓話担当:金子功男君
○2020 〜2021年度 第4回定例理事会