第1142回 例会 2025年9月17日(水)
更新日:2025/09/17
第1142回 例会
ビジター:おみえになりません
ゲスト:石川鋳造(株) 代表取締役 石川鋼逸様(碧南RC)
本日の卓話担当:杉浦秀郎さん
1.点鐘
2.ロータリーソング斉唱(第3週)、4つのテスト唱和
3.長坂 誠会長 挨拶
前回は私のプライベートな話をさせていただきました。
今日は本題のお話をいたします。
舞鶴の引き揚げについてです。
シベリア抑留は、戦後に日本の国民がシベリアに労働力として拘束され、収容所に設置され、1年間の厳しい生活を強いられました。
引き揚げ者の方々を迎えた舞鶴。
その出来事を後世に伝えるために、シベリアでの体験や別れの場面が語り継がれています。
「岸壁の母」という歌に象徴されるように、愛する人の帰還を待ち続ける母親の姿がありました。
2022年、北川県のシベリア抑留関連の企画でも、多くの日本人が送られた歴史が取り上げられました。
帰国できなかった人も数多く、希望を持ち仲間を励まし合った日々の記録が残されています。
私の父も戦後、県内線で働きました。
太田の港では多くの家族が岸壁で待ち続けましたが、再会が必ずしも幸せにつながるとは限りませんでした。
映画「ひまわり」などでも描かれるように、戦争によって引き裂かれた家族の姿があります。
夫を探す妻、ロシアに渡りながらも結局出会えなかった人々。
再会が悲しい結末になることも少なくありませんでした。
戦争は人々の人生を大きく変え、その後の生活にも深い影を落としました。
私の母は小樽で新婚生活を送りましたが、決して楽なものではありませんでした。
出稼ぎ労働者として極貧の中での生活。
涙が止まらず、当時を語ることすら辛い思い出であったようです。
しかし今、こうして私たちは冷暖房の整った環境で暮らしています。
それは先人たちの苦労と犠牲の上にあるのだと思います。
私たちが享受している豊かな生活に感謝しつつ、歴史を忘れないようにしていきたいと思います。
4.食事 (会長)
5.沓名由美子幹事 報告
(1)本日、例会終了後に定例の理事会を開催いたします。会場は奥の部屋です。
(2)次週9月29日の例会は休会となります。
次の例会は10月3日(金)、北神本店にて「安城ロータリークラブとの合同・ガバナー公式訪問例会」となります。会場をお間違えのないようにご注意ください。駐車場については前回配布の案内用紙をご確認ください。台数に限りがありますので、できるだけ乗り合わせでご来場ください。
(3)本日17時より、ラムールにてカラオケ同好会を開催いたします。ぜひ皆様お誘い合わせの上、ご参加ください。
私は石川鋳造株式会社で社長を務めております石川鋼逸と申します。
大学卒業後は高校で教鞭をとりながら、高校野球の指導をしておりました。
30歳を過ぎてから弊社に入社し、約20年が過ぎたところです。
弊社は昭和13年に沖縄で鋳物業を始めました。
私が代表取締役となったのは平成16年、その13年後の平成29年に「思いのフライパン」というブランド製品を販売いたしました。
このフライパンは口コミで広がり、「お肉が美味しく焼ける」と多くのお客様に支持され、全国に広がっております。
弊社の敷地内には、大正12年に建てられた歴史的な建造物も残っており、現在も工場として稼働しています。
製品はフライパンだけでなく、水道管、重機部品、ロボット関連部品なども製造しております。
フライパン開発の背景には、私自身が高校野球指導で学んだ「人と同じことをしない」「独自の工夫をする」という考え方がありました。
一般的な理論にとらわれず、新しい発想で取り組んだことが成果につながったと思います。
世の中にないものを形にすることで、弊社のような小規模企業でも多くのメディアから注目をいただけるようになりました。
「思いのフライパン」は重さや厚みを工夫し、鋳物の良さを最大限に生かすことで、熱伝導と蓄熱性に優れています。
その結果、肉がジューシーに美味しく焼き上がります。
また、無塗装でコーティングをしていないため、SDGsの観点からも環境に配慮した一生使える製品です。
開発には10年近い歳月をかけ、納得のいく製品に仕上げました。
販売にあたっては知的財産を取得し、ブランド戦略にも力を入れております。
さらに、ECサイトやSNSを活用し、限られた資金の中で「頭を使って広める」工夫を重ねてきました。
現在では、ドラゴンズとのコラボ商品や新しい形状のフライパン、鍋や電化製品との展開も行っています。
また、お肉やワインとのセット販売、飲食店や企業とのコラボレーションなど、多角的に事業を広げております。
最近では「鉄玉子・ドアラ」などユニークな商品も人気を集めています。
私たちの戦略の基本は「自分がこうしたい」と思うことに挑戦し続けることです。
小さな企業であっても、自社の強みを最大限に生かし、工夫次第で大きな成果を上げられると確信しております。