クラブ会報

第1098回 例会 2024年7月31日(水)

更新日:2024/07/31

第1098回 例会 

ゲスト:フリーランス 中井敬子様
ビジター:安城RC 市川 護様
本日の卓話担当:小野 郁さん

1.点鐘 

2.ロータリーソング斉唱(第4週) 

3.弥政晋輔会長 挨拶 

弥政晋輔会長  挨拶
弥政晋輔会長 挨拶

皆さん、こんにちは。
今日は日本発祥の地についてお話をさせていただきます。
11年ほど前に家内と西明石でレンタカーを借りて淡路島徳島高松小豆島を回る旅行を考えていました。
出発の1週間ぐらい前に突然家内が沼島にも行きたいと言いだしました。沼島というのは、沼の島と書いて沼島と読むのですがちょうど淡路島の南にちょっと浮いているような小さな島です。
僕はあまり寄り道したくなかったので「沼島に行ける船なんかないよ」と言ったのですが、調べてみると波浮の港から出ているということが判明し、行くことにしました。
何が日本の発祥かということを古事記で調べてみると、国海の話っていうのがありまして天井からイザナギノミコトとイザナミノミコトが沼矛という下界の混沌とした海をかき混ぜたその雫が最初に落ちてできたのが沼島だそうです。
あくまでも神話ではありますが、それから順番に淡路島、四国というふうに日本が形成されていきました。
沼島に行った日は天気もあんまり良くありませんでしたし、どれだけ歩いたら島の反対側の神立神岩まで行けるかどうかがわからない。鬱蒼とした林が両側にありましてちょっと困ったなと思っていたら、スズメバチ注意の看板がありました。
それが最終的な引き金でUターンして、結局沼島のハイライトと言われている30mぐらいある神立神岩まで行くことができませんでした。
しかし、去年の春にもう1回沼島に行こうということになり、今回は淡路島だけを目的地にして波浮の港から10分ほどかけて船で沼島に渡り、今度こそとの思いで10年前と同じ道を歩いて島の反対側の海岸旗に行きました。
30メートルほどの神立神岩がまるで矢じりのようにバーンと立っていました。
それは写真で見るよりもはるかに荘厳というか神秘的というか、非常に感動しました。
帰り道は以前と同じ道でして、途中でふとスズメバチ注意の立て看板はどうなったかなと思って探しましたがスズメバチの看板はありませんでした。
代わりにイノシシ注意の看板に変わっていました。
この10年の間に淡路島から数頭のイノシシが泳いで渡ってくるようになり、繁殖して人に危害を加えるほど増えてしまったということです。
神立神岩は日本初のイザナギノミコトとイザナミノミコトが結婚した場所です。
出会いの島とか縁結びの島としても有名ですが、結局はイノシシたちにとっても縁結びの島だったということになります。
帰りに港で食べたタチウオの唐揚げとざるうどんの定食はもう絶品でした。
もし何かの機会がありましたら皆様もぜひ訪れていただきたいと思います。

4.食事 (会長) 

5.杉浦秀郎幹事 報告 

杉浦秀郎幹事  報告
杉浦秀郎幹事 報告

(1)本日12時より理事会開催

(2)地区大会のPRビデオ 鑑賞

6.委員会報告  

渡邊真一出席委員長
渡邊真一出席委員長

(1)出席委員会 出席報告 (出席委員会)

会員数        59名
出席義務者出席数  32名
本日の出席者数   44名
本日の出席率    86.3%
先々回の修正出席率  100%

長坂 誠カラオケ同好会長
長坂 誠カラオケ同好会長

(2)カラオケ同好会よりご案内 (カラオケ同好会)

三浦 伸ゴルフ部会長
三浦 伸ゴルフ部会長

(3)ゴルフ部会よりお知らせ (ゴルフ部会)

・部会費について
・第1回三河安城RCゴルフコンペについて

柴田茂博ニコボックス委員長
柴田茂博ニコボックス委員長

(4)ニコボックス報告  (ニコボックス委員会)
8件

7.本日の例会   

卓話担当 小野 郁さん
卓話担当 小野 郁さん

卓話  :『三河安城で識る!ジャパニーズウイスキーの「大問題」と「可能性」』
卓話者 :フリーランス 中井敬子様
卓話担当:小野 郁さん

卓話者 中井敬子様
卓話者 中井敬子様

〇中井敬子様 経歴
・2000年中央大学の総合政策を卒業
・10年ほど新橋でサラリーマン
(ソフトバンク株式会社、サイバーコミュニケーションズ勤務)
・ウイスキー文化研究所(3年ほど従事)
・2019年ラグビーワールドカップ2019の組織委員会に4年間従事
(大会の準備と運営)
・2022年に開業届け提出、フリーランス業をスタート
・昨年の5月から新宿観光案内所の支援所長代理も務めている

〇世界五大ウイスキーと定義
・アイリッシュウイスキー(アイルランド)
・スコッチウイスキー(スコットランド)
・アメリカンウイスキー(アメリカ)
・カナディアンウイスキー(カナダ)
・ジャパニーズウイスキー(日本)

スコッチウイスキー
水と大麦麦芽、そしてイースト菌のみを原料としてスコットランドの国内の蒸溜所で糖化発酵蒸留して700L以下のオーク樽に詰めてスコットランド国内の保税倉庫で3年以上熟成させたもの。
アイルランドにつきましてもほとんど同じで、アメリカはさらに厳しい。
細かく定義が決められており、何%以下で蒸留をして何%以下で樽に詰めると細かく決められている。
カナダでも同じようにだいたい原料と樽の容量と、それから熟成年数、最低熟成年数が定められています。これらをクリアしないとそれぞれの各国のウイスキーと名乗ってはいけないという法律がある。
日本のお酒に関する法律というのは酒税法しかない。
日本の酒税法のウイスキーは、大麦麦芽を原料としたモルトウイスキー、または大麦麦芽を原料としたグレンウイスキーを使用したものであると定められている。
ある意味当たり前のことが書いてありますがほかに、総量の90%以下ならアルコールスピリッツ香味料、色素、水を加えても良い。

〇日本のウイスキーの現状
酒税法上のウイスキーというのは大麦麦芽を原料としたモルトウイスキーまたは広く穀物を原料としたグレンウイスキーを使用したものである。
そして、総量の90%以下ならアルコールスピリッツ香味料色素、水を加えて良い。
要は90%までこれで良い法律で、極端な例をあげると、モルトウイスキーとグレンウイスキー合わせたものが10%だけで、他が水や色素で構わないと定められてしまっているのが日本のウイスキーの現状。
製造地域や貯蔵環境や期間、そういうことには何の定義はない。
これまでのジャパニーズウイスキーの定義ですと、海外のウイスキー原資を国内で瓶詰めした製品はジャパニーズウイスキーと表示して販売していいということになっている。

・2021年の酒類輸出金額約1147億円(前年比161.4%)
(10年連続過去最高を更新)
・ウイスキーの輸出金額462億円(前年比170.2%)
ウイスキーのブームというのが最近非常に顕著。
ウイスキー業界は世界的にブームが30年周期でやってくる
NHK連続テレビ小説マッサンが放送された2014年を境に世界のトレンドと日本にとってのトレンドが重なった年ということで今余韻がまだ続いている

〇ジャパニーズウイスキーの課題
20年ほど前は全然売れなかったジャパニーズウイスキーでありますが、最近はウイスキー投資という言葉も広まっており、ウイスキーが投資対象として非常に人気が高くなっている。
中でもジャパニーズウイスキーは特に高い人気を誇り、最近では響17年が170万円とか山崎の25年が210万円、他にもすでに閉鎖してしまった軽井沢というシングルモルトは1400万円の値段がついた。
山崎の55年は8200万円、イチローズモルトのカードシリーズをフルセット54セットの場合は未開封の販売価格は、ほぼ1億という状況。
このように骨董品化してきているウイスキーの状況であります。
ジャパニーズウイスキーと書いてあるだけで要は馬鹿売れしてしまう時代になってきた。
空き瓶に別のお酒を詰めて質に出し、詐欺容疑で逮捕される事件もあった。
緩い日本のウイスキーの隙をついて悪いことを考える人がどんどん出てきてしまっている。

〇ジャパニーズウイスキーのこれから
日本洋酒酒造組合が2021年に設けた独自ルール

ジャパニーズウイスキーは
・原材料は麦芽を必ず使用しなければならない
・日本国内で採取された水を使いなさいということ
・国内の蒸留所で蒸留しなければならない
・原酒を700L以下の木の樽に詰めて日本国内で3年以上貯蔵しなければならない
・日本国内で瓶詰めをしてアルコール度数は40%以上でなければならない
・色素の微調整のためのカラメル色素は加えても構わない

3年間の猶予を与えるので3年の間にこのルールを全て守れるようにしなさいと組合の中で発表しし、業界としては大きな一歩と言われた。
しかし、実は組合委員でなければ罰則もなく、守る義務もないということが現状。
メジャーなところはほとんどこの組合に入っているが、この組合に所属していなければこのルールを守らなくていいということになってしまう。

ウイスキーというのはどこで飲むのか、誰と飲むのか、気温や体調、そして一緒に合わせて食べたりするものによって全て味が変わります。
人の舌というのはとても繊細でちょっとしたことで印象が変わります。
これは美味しくもなりますし、逆もあるかもしれません。同じ銘柄のものでも今日飲んだ角と明日の角はちょっと違うかもしれません。
違う樽からとっているかもしれません。
同じ味を守っていてもちょっとずつちょっとずつ違うかもしれないということを楽しみの一つにしていただきたいなと思います。
ウイスキーというのは、その土地の風土が作るお酒だと言われております。
お酒の種類はたくさんありますが、ウイスキーはお店で作れば不思議と塩臭くなり、森の中で作ると不思議と爽やかな味わいになります。
歴史を知り地理も知り、製造工程も全て理解をしたうえで飲むと、この1本1本がどのような思いで作られているのか、この1滴に込められた思いというのがわかってくるお酒かと思います。

酒は文化だということをお伝えすると同時に、その文化の価値を決めるというのは日本の消費者です。
ジャパニーズウイスキーがなぜ価格が上がるのかというと買う人がいるから売る人がいるのです。
いくらになっていくのかというのを決めるのは最終的に消費者ということを本日お伝えさせていただきました。
ご清聴ありがとうございました。

8.閉会 (会場委員会) 

9.点鐘 

今後の予定 



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