クラブ会報

第698回 例会 2014年10月22日(水)

更新日:2014/10/28

ゲスト :近藤雄亮 様 (第2760地区ガバナー 名古屋瑞穂ロータリークラブ)
     高須洋志 様 (第2760地区幹事 名古屋瑞穂ロータリークラブ)
ビジター:

第698回 例会 

1.点鐘 

2.ロータリーソング斉唱 

3. 竹内会長挨拶 

本日は、ガバナー訪問であります。まず、ご紹介いたします。
国際ロータリー第2760地区 ガバナー 近藤雄亮様、地区幹事 高須洋志様、
 ガバナーが当クラブに単独でお見えになりますのは、今回が初めてであります。先ほどもお話をお聞きしますと大変な激務でありますが、ロータリークラブのさらなる発展向上のためにも今後ともよろしくお願いいたします。

 近藤ガバナーの方針は「集まろう、語ろう、楽しもう」です。今年度は、当クラブもガバナー方針を充実するために懇親会を多くしています。
 ところで皆さんは、飲食に使った費用は会社の交際費にしていると思いますが、法人税法では交際費は損金の額にしないというのが原則です。
 けれども、中小企業に限っては従来から一定額の交際費を認めていました。従って、大企業は交際費を使っても損金を認めていませんでした。
 ところが、この4月からは大企業にも交際費のうち飲食に限って2分の1まで認めました。これは税法上画期的なことであります。
 ひところに比べますと飲食店に利用が減ったのが理由だと思います。
 ところで、私たちのロータリークラブの会費も法人税では交際費です。これは、わざわざ法人税通達で「ロータリークラブの会費及び入会金は交際費にする」と書いています。 ただし、個人事業においては交際費とはいきませんので注意が必要です。

4.幹事報告(安藤幹事) 

・本日例会終了後、定例理事会を行います。よろしくお願いします。
・次週10月29日水曜日は休会と致します。
・次回の例会は11月となります。ジャケット・ネクタイの着用が義務付けられますので、よろしくお願いします。
・ワールドフードフェスタが11月の1~3日に開催されます。入場券の数にまだ余裕がありますので、ぜひご参加下さい。

5.委員会報告 

出席報告 出席委員会 
会員数 64名 出席義務者数 50名 本日の出席者 57名
   出席率 91.2%

ゴルフ部会 
  第2回三河安城RCゴルフコンペ兼七親会コンペご案内

親睦活動委員会
  年末会員家族親睦例会のご案内

ニコボックス報告 ニコボックス委員会
  24件 

6.卓話 

ガバナー公式訪問例会
卓話者:第2760地区ガバナー 近藤雄亮 様

皆さんこんにちは。
ガバナー公式訪問単独は始めてだそうで、皆様から熱烈な歓迎を頂き、心より御礼申し上げます。日頃はいろいろなご寄附等含めまして、皆様にお願いごとばかりであるにもかかわらず、応えていただき、本当にありがとございます。

 

高い席ではございますが、皆様に厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。
先ほど来、全クラブをまわるという話が出ていますが、実は一昨年の一月に松前パストガバナーのほうから私の会社に直接電話がありまして、「ガバナーノミニーに君が決まった」という話を頂きました。その時にはまさかそんなふうになるとは思っていなかったので、
ガバナーとはいったいどういう仕事をする地位なのか、あるいは、どうやって皆さんに応えていくのか、こういったことが全く分かりませんでした。そしてその後に過去の本を読んだり、あるいはガバナー事務所にある過去の書類を読んだりして、だいたいのイメージは掴めましたが、その中で、「私のレベルでできることは何だろう」と考えた際に、全クラブをまわってそして皆様方と親しくお話しすることによって、この地区内でどんな考え方があって、あるいはどんなところで問題があるのかということを、この目で見て、そして
この耳で聞いて、そしてこの体で感じる。こういうことをやって、その結果を地区大会等でお話させて頂く、これしかないなという風に思ったわけであります。
そしてその時、この地区は82クラブでした。その後名古屋にアイリスクラブ、それから東尾張分区にイークラブというのができまして、結果2つ増えて、現在は84クラブあり、それを現在すべて回るつもりに致しております。
今日で57クラブ目でありまして、季節も良いし、ある意味「絶好調」で回らせて頂いています。
先ほど、三河安城RCさんが、会長幹事懇談会の中でもお話がありましたが、いろんな親睦を中心にやっていきたい、という話の中で、銘酒を味わう会がある、掬び会という楽しい会があるとお聞きしました。
私もどちらかというとお酒は好きなほうでして、さきほど「大いに」という話がありましたが、この年になりますと量の方はあまり伸びませんが、非常にマチマチと楽しくやらせて頂いております。
実は今までに、全国に34地区ありますが、そのうちの4地区が地区大会を終わりました。そして私はその4地区の地区大会に出席してきました。群馬、栃木、鳥取、岐阜です。そして必ずと言っていいほど、その地において銘酒を出して頂いております。それが楽しみでこれからも全国あちこちの地区大会を、時間の許す限り参加してこようと思っています。
もちろんお酒もそうですが、クラブもいろいろな特徴を持っているのと同時に、その地区地区ごとにいろいろな特徴を持ってみえます。
それをこの立場になったこともあって、非常に楽しみで行って、色々なところで話を聞いて、勉強しているところであります。
岐阜においても、JRの葛西氏の話がありました。彼はご存じJRが国鉄から分割民営化したときに活躍をした一人でもあります。で、JRは現在、リニア新幹線を作るということで“時の人”になっていますが、地区大会ではJRの話は一切出ませんでした。そして、「リーダーシップとは」ということで話をされました。例えば高度成長の際や安定したときには、リーダーなどは要らないそうです。というのは、今みたいに先がわからない、こういう時にリーダーシップを取る人が現れて、そしてイバラの道を切り開いていく。これぐらいの人が出てこないとダメだと。そして今日本はそんなような状況に陥っている、だから今、強いリーダーシップを取る人がのぞまれている、そういうお話をされました。
そして葛西氏は、ご自身が学生時代には非常に学生運動が盛んであったという話もされまして、そういうことがあって日本もだんだん変わってきているとも仰っておられました。

従いまして私は、葛西氏からJRのリニアにまつわる話が聞けるかな、と思っていたのですが、彼の思想的な話をずいぶんとお聞きすることができました。
で、非常にロータリーと重なる部分がございまして、非常に勉強させて頂きました。
そういう意味でも地区大会というのは、その地区あるいは卓話者の話が十分に聞けて、非常に勉強になります。
私も先ほど申し上げましたように、地区における問題や良いところなどを、2月に行われる地区大会を、時間はあまり取れませんが、皆様に十分理解して頂けるよう、話をしていきたいと思っています。

今日はまずいろんな話の中、あるいはロータリーの中で、昔の人の逸話をすることがあるのですが、皆様に二宮尊徳のお話を冒頭にちょっとさせて頂きたいと思います。
二宮尊徳さんは皆さん、全員が知って見えることと思います。この方は「ニノミヤ タカノリ」と申しまして、1787年から1856年まで活躍された方であります。
ちょうどこれは江戸時代の末期、幕末に相当するときに活躍された方であります。
そしてこの1856年というのは、ご存じのように1905年にロータリーができましたので、ロータリーができた時よりも50年くらい前に彼は亡くなったわけですが、それまで60年余、いろんな思想をもとに頑張っておられた。少し紹介させて頂くと、日本でも、今我々がいろいろ聞いているロータリーの基本に非常に合致することを言われていた、それもロータリーができる50年も前に、ということがわかって頂けると思います。二宮尊徳は「奪うに益なく、譲るに益あり」と言っています。ようするに利他の精神であります。彼は、人間の手は自分のほうにモノを引き込むのに便利にできているが、向こう側に押すことも可能なようにできている、というわけです。で、私は細かく見たことはないのですが、人間以外の動物で、少し話がそれますが、私は犬を飼っていましてよく観察をしていたら、四足という事で足が4本なんですが、人間でも年を取ってまいりますと足から衰えると言いますが、犬も同じで、実は後ろ足から衰えてきます。で、前足は後ろ足ほどには衰えていかない。だから私は基本的にはどんな動物も、前についている2本は手で、後ろ2本は足だと思うわけです。そういう考え方からすると、動物というのは走るときもそうですが、内側内側へ前足、手が前に行くようにできていると思うわけです。で、人間として生まれたからには、他人の為に押す道がある。それなのに、我が身の方に手を向けて、自分の為に取る事ばかり考えることに一生懸命で、他人の為に押すことをしない人間は、ヒトであってヒトでない、こういうことをすでにもう言っています。
分かりやすい例で言っているのは、お風呂に入る際にお湯を自分の方にかけると、自分の方に来るが自分の後ろにいってしまう。ところが自分と反対側にお湯をかけると、そのお湯は壁に当たり、最後は自分の方にかかってくる。これをわかりやすい喩として、彼は言っているわけです。まさに先ほど申し上げた、利他の精神、であります。
これはロータリーのモットー、調和の奉仕というのと、最も多く奉仕するものが最も多く報われるというものに当てはまります。こういうことと同じでありまして、サービス アバブ セルフ、コリンズという人が作ったのでありますが、自分が最初に取った時は、サービス ノット セルフ、自分を捨ててサービスせよと言っております。
だけどそれではあまりにも現実的ではないと、やっぱり人は、商売というものがあって、職業というものがあって、それを一生懸命にやることで、相手を思いやるとか奉仕活動とかがやれるようになるわけで、自分を犠牲にしてまでやるのはおかしいのではないか、という意見もあって、で、アバブ セルフ、自分を越えた目でサービスしましょうということになったわけです。で、調和の奉仕というのが第1モットーとしてあるわけです。もう一つが、最も奉仕するものが最も多く報われる、ということでして、世のため人の為に一生懸命やれば、おのずと自分の方に戻ってくるのではないかと。もちろんロータリーの活動というのは、見返りを求めるものであってはいけないのです。しかしながら、自然的に先ほどお風呂の話をしましたが、そういうふうになるんじゃないかなと、思っているわけです。
で、彼は経済学的にもいろいろなことを言っている。そして彼の経済は「道徳経済」、こう呼ばれています。「道徳を忘れた経済は犯罪である」「経済を忘れた道徳は寝言だ」と言っている。まさに4つのテストの中身とか、あるいは綱領から「ロータリーの目的」となりましたが、そこにはロータリーの職業倫理感が短い言葉で並べられていますが、道徳、倫理観を忘れた経済は犯罪だと、自分さえ良ければよい、他人を犠牲にして自分だけ儲かればよいという考えは犯罪だと言っているわけです。
また、ビジネスを忘れて道徳や倫理を騒ぎ立てるのも戯言だ、と言っているのです。
これは、ロータリーも、先ほどから利他の精神やアバブ セルフと申していますが、やはりロータリーを定義するときに、世界で良い事をしよう、世界に奉仕しよう、そういった気持ちを持った職業人の集まりであると私は思っています。
従いまして、自分の職業をほったらかして、それで自分はロータリアンだ、奉仕だと言っていても、なんの説得力もない、役に立たないと思うわけです。
彼(二宮尊徳)は、小さい努力の積み重ねが、やがて大きな収穫や発展に結びついていく、ということも言っているわけです。小事をおろそかにして大事を為すことなどできない。
「俺は大きいことしか考えてないし、小さい事なんかやらないよ」と考えている方がいらっしゃるかもしれませんが、小さい事も分からずに理解せずに、大きい事は絶対にできない、と彼は言っています。私もそう思っています。ただ小さい事をいちいち論って、あーでもないこーでもないと騒ぎ立てるのは間違っている。知っていることだけど、ここまでは行ってはいけない事だ、またはこれ以上は言った方が良い、こういった区別分別は大人ならつけていかなくてはいけない。
また、遠くを測るものは富、近くを測るものは品素。これは遠くを測るものは100年の計画で杉の苗を植える。まして春蒔きて秋実るものにおいておや、故に冬なり、と。
近くを測るものは、春植えて、秋実るをも尚遠し。として植えず、ただ眼前の利に迷いて蒔かずしてとい、植えずして刈り取る事のみ目につく故に貧窮す。とあります。
これはロータリーにも当てはまると私は思っております。どう行くことかと申しますと、我々の奉仕活動の中に、私が非常に関心を持っているものの一つが、新世代の為の奉仕活動であります。新世代というのは、将来の為に若い人を守り育てる、育成するという事であります。その人(若い人)が我々の思っているような人になるかどうかは分かりません。
しかし、しっかりした育て方をしないと、時間とお金をかけてやらないと上手く行かないのが一般論ではないかなと思うわけです。ましてや最近言われるように、「即仕事ができるような人を採用するんだ」という声もありますけど、昔はちゃんと入れて、5年なら5年かけて一生懸命育てる、場合によっては、ずっと徒弟制度を持って、親方が弟子をしっかり教える。で、弟子もそれに応えて会社の為、親方の為に頑張ったわけです。
それが、時代が変わって、目先の利を追うと。目先で、この仕事ができる人ならそれでいいということをやっているわけですが…。それではいけないんじゃないですか?という事を、二宮尊徳さんは言っておられるわけであります。
で、土壌を整え、春に種をまき夏に草をとり水をやるからこそ、秋に収穫が迎えられる。これは変わる事のない自然の摂理であり、原理原則であります。
2002年2003年にRI会長をされたビチャエ・ラタクルさん、タイの方ですが、今RIの歴代会長の中で、世界中の人から大変慕われている方の一人でありますが、この方がRIのテーマとして選んだのが「慈愛の種をまきましょう」。この慈愛というのは仏教用語でありますが、女の人が赤ちゃんを産んで、で、しばらくの間母乳を与える。この時におなかを痛めた女性というのは、我々が想像もつかない素晴らしい気持ちになるそうなんですが、それが慈愛である、こういうわけだそうです。
それを社会とか、会社とか、ロータリーとか、あるいは恵まれない人たちに施しましょう、というのが彼のテーマでありました。
それで、種というのは、ポトンと木から落ちた時に、たまたま生えやすいところに落ちれば、それは放っておいても自然と生えてくるかもしれません。しかし、彼はコンクリートの上に落ちたあるいは石の上に落ちた、こういった種というのはロータリアンが手を差し伸べて、生えやすいところに持っていかなくてはいけないでしょう、それから先ほどの話。水を撒いたり、あるいは草を取って育てなくてはいけないでしょうと。こう彼は言っているのです。これを会社や社会、世界でもやりましょう、こういったのがビチャエ・ラタクルさんです。
まさに収穫するためにいろいろな努力をしなくてはいけないでしょう、ということであります。そういった意味で、会員増強にもつながりますが、増やせ増やせ!ということばかりではいけない。やはり新しい会員さんが入られたら、その人たちがしっかり育つように、そのクラブの強化を図らなくてはいけない。その為には、先ほど竹内会長さんがおっしゃっておられたように、親睦も一つの手であります。やはり親睦無くして、いがみ合ってばかりいては良い知恵も出ませんし、若い人が育つわけがありません。
だから基本的にはそこ(親睦)からやっていかなくてはいけない、私もそう思います。
是非そういう事も踏まえて、新人会員を3年くらいまではしっかり育てていっていただきたいな、と思います。

それから、二宮尊徳さんからは離れますが、一昨年の1月に私、ガバナーに指名されて、それから一生懸命勉強させて頂きました。過去の方の本や文書もたくさん読ませていただきました。その中で、会長さんが会長になる為に、前年度にペッツというものを受けます。これと同じようにガバナーもゲッツというものを受けます。これは私の場合、昨年の9月と11月に2回受けました。それで、1回につき2日間ずつロータリーに関する勉強を、ずっと朝から晩までします。11月の方に関して、あとから、1月にアメリカのサンディエゴでの国際協議会というのに参加してさらにロータリーの勉強をするわけですが、この為の準備あるいは覚悟、そういったものを教えられます。そういうものは冊子とかになってはいますが、読んだり答えたりして勉強します。そして私の場合今年の1月に言ったわけですが、そこで5日間朝から晩まで毎日勉強でありました。で、月曜日、1月の13日でありますが、第1回目の全体会議で現在の会長である、ゲイリー・ホアンさんが次年度のテーマはこれですよ、という基調講演の後に発表がありました。コンピュータグラフィックの花火が上がったりして華やかなのですが、みんな目を丸くしている間に。ゲイリー・ホアンさんが今年のロータリーのテーマが入ったジャケットに着替えられて、とても単純な言葉ですが「ライトアップ・ロータリー」と言われました。で、すぐに私の頭の中に入っていったわけです。
で、その次に「何がやりたいんだ」ということがあったわけですけども、午後からのセッションで部屋割りがしてあり、部屋に伺うとテーブルに封筒が置いてあり、その封筒にネクタイですとか、説明文ですとか、これからの心得とかが入っていました。そしてリーダー、この方は日本人の方でしたけれども、それを見ながら「ライトアップ・ロータリー」それとゲイリー・ホアンさんが強調して言いたいことの説明がありました。
そしてこういう全体会議というのが毎日、午前と午後にありました。その場において、心に残るロータリー体験を語ってくれ、とありました。これはRIの元会長ですとか、元理事とか現在の理事とかが、本当に上手に喋るんですね。もう余裕綽々で、テレビの劇の中で話をするような感じで話をされるんです。内容がまた素晴らしいモノでありまして、だんだんと話を聞いている私たちものめり込んでいってしまいました。ですから高須幹事に言わせますと「近藤さんはアメリカに行く前と後ではガラッと変わってしまった」と。自分はある程度の知識はあったので、そんなことにはなるまい。流されまいと思って行ったのですが、こういう話を毎日聞いていると、「ロータリーの為に尽くさなくてはいけない」「ロータリアンの為に尽くさなくてはいけない」というような気持ちがだんだんと強くなっていきました。相手もそれを上手に演出してくると思うのですが。実際のところ例を挙げさせていただくと、女性の方が言われたのですが、自閉症の子供を持った親御さんが、その自閉症の子供と一緒に、ロータリーの社会奉仕活動の一環として乗馬クラブへ行ったそうです。で、馬というのは、医者から聞いたこともあるのですが、人間の心を癒す、そういった能力を持った動物だそうです。ポニーという動物は人間にとって非常に癒しを与える。そこへ自閉症の子供と一緒に行ったそうです。その時に、今まで口もきいてくれなかった女の子が、お母さんに向かって「お母さん!」と言ったそうです。それで、親として凄く嬉しかったと。で、これはロータリーの社会奉仕の一環で行き、その結果、今まで話もできなかった子供からこんな素晴らしい言葉を貰ったということで、「本当にロータリーは素晴らしい活動をしていますね」という話をされるんです。

 

もちろん実体験なので、もっと気持ちのこもった言い方でありました。
そういう話を聞いていると、少し目が潤んだり、「ロータリーって本当に素晴らしい活動をやっているんだ」という気持ちになりました。
もう1つは少し違う例ですが、ある中南米の国でマラリアがすごく流行ったと。そこでロータリアンが、媒介となる蚊を防ぐために、蚊帳を贈ろうと奔走されました。で、蚊帳を贈ったのですが、最初は蚊帳をつって、そして蚊に刺されなくなるのでだんだんと下火になっていくのですが、そのうちに蚊帳が壊れますよね。で、この蚊帳を作る技術、直す技術を与えていなかった為に、蚊帳が壊れてしまったら廃棄され屑になった。
ロータリーの今、財団もRIも口を酸っぱくして「持続性」「効果の把握」「明確さ」、こういうことを言っているわけですが、これは当てはまるなと思いました。
彼らがもし、蚊帳を作る技術あるいは直す技術を合わせて提供していれば、彼らは自分たちで直すし、このようなゴミの山にはしない。で、あわよくば、もっと現地にあうよいモノを作れば、隣の地域に売ることができる。売ればまた、そのお金で寄付行為ができる。
これがいわゆる、持続性可能な、あるいは循環型の奉仕活動であるといわれる。

私もそれまでは、RIも条件を付けたりしてうるさい事ばかり言うようになったな、と思っていましたが、こういう話を聞くと、確かに「お金さえ出せばよい」「モノさえ与えればよい」という考えではなく、そこに根付いた、奉仕活動に根付いていくようなやり方を行わないと、本当に価値あるお金にはならないなと私は気づき始めたわけです。

そういった意味で、いろいろな例をその都度都度に、先ほど申し上げたように、元RI会長とかが話をされるわけです。正直、私、感動してしまったんですね。

先ほど、ロータリーの定義、私なりの定義なんですが、「世界で良い事をしよう」「世界で良い事をする奉仕の気持ちを持った職業人の集まりだ」と先ほど申し上げたのですが、私は、「ロータリー=感動」だと思っています。感動の無いロータリー活動なんてありえない。そういう風に思ったのです。そしてこの感動というのが先ほど申し上げた「ライトアップ・ロータリー」なんです。ライトアップ・ロータリーというのは何だっていうのかというと、ロータリーをもっと知ろうよ、ロータリーについてもっと語ろうよ、ロータリーについてもっと楽しもうよ、こういう事を言っているのです。

皆知らないうちにお金だけ出す、という、或いは奉仕活動をやる、と言っているので、非常に前要素がある。しかし実態実内容が分かれば、「ああ、このお金はこういう価値に使われているんだ」と分かれば、皆さん元々、そういう気持ちを持った方の集まりなので、惜しくもない、そういうふうになるんですね。
だから私はくどいようですが、ロータリーは感動だと。そしてもう一つ、感動をシェアする。要するに自分が感動した事を、人にもその話とかを与えてあげて同じような感動を貰うと。
先ほど、自閉症の子供を持つお母さんがロータリーの活動の一環として行ったと。で、私は初めて娘から「お母さん」と言って貰ったと。凄く嬉しかったと。物凄く感動した言い方でお話されるんですよね。その感動を私が頂いたんですね。
で、ロータリーの活動というのは基本的に、こういうことをやっていかなくてはいけないのだ、ということなんです。
先ほどの「ライトアップ・ロータリー」に戻りますが、ロータリーを知ろうと。で、具体的にはどういう事かというと、例えばこの三河安城ロータリークラブのクラブ、或いは、そこの会員がその基本ベースであります。ロータリーの会員が一番の基本であります。
会員一人一人、またはクラブでもよいのですが、目標設定をしましょう。なんでもいいんです。大きい事でも小さい事です。まあ、一人のことは小さい事になるかとは思います。
皆でやろうとすると、もう少し大きい事になるかとは思いますが。とにかくそういう目標設定をしましょう。そしてそれに向かって、自分一人でもいいですし、皆でもいいですし、力を合わせていきましょう。そうすると、その途中で感動する場面が必ずある。それから自分の人生における出会いが必ずある。人との出会いがある。そしてそれが「またやろう!」というエネルギーになる。
そして上手く行って、目標を達成することができたら、これまた達成感を味わうことができるわけです。
で、事が大きくて苦しくあればあるほど、また、達成感が大きくなるのだと思うのです。

そして会員の皆様一人一人が本当に輝けば、当然この三河安城ロータリークラブもまた輝くことになるはずです。そうすると地区も輝くでしょう。そうすればRIも輝くでしょう。こういう事であります。

先ほどからいろいろと難しい事を言っていますが、それは一つの新方向をいっているのであって、一人一人のロータリアンが活躍し、そして光り輝くということを本音では望んでいるのであります。
しかしながら、一つの方向を出しておかないと、大きな団体でありますのでバラバラになってしまう可能性がありますので言っているだけであります。
あくまで各クラブの会員さんが主体であります。
ただ、よく「各クラブには自治権がない」と言われます。この自治権というのは、皆さんが「こうしよう!」と活動されるのも自治権でありますので、「RIがこんなことを言っているけど、俺たちはこういう風にやるんだ」とやるのも自治権であります。逆にやらない、「RIが〇〇といっているけど、俺たちは、そういう風にはやらない。俺たちは□□という風にやるんだ」と言って行動するのも自治権です。やるかやらないかは、ご自分たちで決める事であります。だから、自治権があろうがなかろうが、私としては、感動してやることをやっていくんだという事であれば、定款とかにあまり大きく縛られずに、クラブの理事会等で決定していけば、もちろん定款違反はいけませんが、クラブの裁量の中でやっていける、私はそういうふうに思っています。
是非是非、皆様方で話し合って、感動できるようなクラブ活動、奉仕活動を行って頂きたいと思います。
私は来年5月を「心に残るロータリー体験を語る月間」というように致しました。
従いまして、入会3年以内の新しい会員さん、この1年で自分なりの目標、或いはクラブの目標に向かって先頭をきって取り組んでいただいて、自分としてはこんなふうに立派にやって、そして感動しました、という事があれば、来年の5月に、「私に10分の卓話の時間を下さい」、私、10分あれば人を感動させられると思っています、そして自分の体験を自分の口で自分の思いで喋ると。そうすれば自分の存在価値も当然出ますし、先ほど言いましたように、自分の感動をシェアできる。そしてこのクラブには安城ロータリークラブから移られてきたベテラン会員さんもおられます、そういった方の「過去における、心に残るロータリー体験を語ってください」と、「先輩の話を是非聞きたいです」ということで話をして頂く。これも10分くらいで良いと思います。30分喋らなくても良いと思います。そして昔の体験談や感動した話を皆さんの前で話をしていただければ、ロータリーの様々な事をみんなで理解できます。私はそう思っています。

是非一人一人の会員の皆様が、自分が中心なんだという自覚を持って、いいことは皆でシェアしようという二宮尊徳さんの考えを基にやっていただければ、ロータリーにもっと活気が出てきて、勢いが出てくるんじゃないかなというのが私の考えです。

今後この三河安城ロータリークラブさんが、会長さんを中心にますます活発になり、発展されることをご祈念申し上げまして、拙い話ではありましたけれども、私の卓話を終わらせて頂きたいと思います。本日は誠にありがとうございました。

以上

7.点鐘 


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